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Eisen's Corner
コラム編
「蛙の子は・・・」
2006.11.03 

水の成分はご存知ですよね。そう、H2O、水素2つと酸素一つが結合して出来ている。高校時代にやった水の電気分解思い出しましたか?水素の構造は、原子核の周りに電子が一つ回っている。周期律表もやりましたよね。水兵リーベ僕の船、ソー曲がるシップスクラーク・・・・殆どの人はあれ以来、化学のことには縁が無かったのじゃないでしょうか。女性の方は「化け学」の方は別として。失礼!

実は私も全く同じで、テレビが見えるし、インターネットも使えるし、電子回路が理論道理に動くし、原子核の周りを4つの電子が楕円軌道で回っている、あの原子核の模型絵なぞ全て判明していると思っていました。だからH2Oの事などすべて判っているだろうからと、気にも留めていなかったんです。
(テレビやVTRの設計者として電気は常に扱っていていまいしたので、、、)

しかし、最近、水に関係する仕事につき、(水の仕事と言ったって水商売ではないですよ。)水のことを調べ直している内に、化学というか科学/物理学で、全く進歩が無く、水の構造はおろか、原子の構造すら、未だ殆ど解明されていないのだと言う事を知りました。この原子力の時代にです。
H2Oの結合構造が判ってない。うそでしょう?って思いましたが、我々が昔習ったことは次々と否定されているんです。実を言うと、電子の存在さえ、未だにあるのかないのかどの様に存在するか判っていない、つまり全ての現象を矛盾無く説明出来る統一された理論がないんです。

電子、電池や家庭の電灯線から出てくる電力を供給するあの電子が、どの様に存在しているか、電線の中を通ってくるか、そんな簡単なことが未だ判ってない。現象があるから、存在する筈 の段階から、殆ど一歩も出ていない。吃驚しました。しかし、水の構造の解明は水の分子の構造を解明することになり、原子と電子の構造を解明することになり、それを突き詰めると、電子力学、電磁力学、場の統一理論等、化学から科学、数学、物理学へと限りなく広がっていく。宇宙の始まりの理論展開のビッグバンに迄繋がっていくのです。調べ出したらもう本当に限りなく広がっていく。そしてその全てに渡って矛盾無く説明出来る統一した理論が無い。原子と言うミクロの世界が宇宙と言う巨大マクロの世界とが同じ領域であると言うことが、この歳になって漸く理解できる様になりました。

このことの難しさは、一度細部に収束し、それが拡大し全ての理論に繋がることを要求される、即ち、物凄く狭い専門性から、全てに関係する概観性と言うか、スペシャリストがジェネラリストを同時に兼ねることを要求されている点です。専門分野で最優秀であり、同時期に経営者としても最優秀でなければならないことを要求されている様なものです。
でもいるんですね、世の中には気違いの様に頭の良い人が。古今東西の名だたる有名な学者の理論を殆ど全て研究し、論破し、自分の学説、6H2O等を唱えている人が。しかしその様な人も、まだ原子と電子の結びつきの状態を完全には説明出来ていない。電子の雲の話しになると、雲なのか霞なのかそれこそ曖昧模糊として、私等その説明の初めの一歩でもう理解出来ない。今が中学生か、せめて高校生であれば、、、物凄く燃えて、「よしじゃー俺が解明してやろう」と挑戦するのですが。「誰か頭の良い中学生がいないかなあ、勉学の志に火を付けて上げられるのに」等と嘆きながら一生懸命専門書の低次元のものを読み漁っているこの頃です。

しかし、すっきりしている時でさえ理解出来ないことを、そろそろアルツの始まりではないかと言う頃に、疲れた体で読んでいると、眠くなるのがおちです。A⇒B⇒C⇒D⇒E・・・と言う理論展開なのに、すぐにB⇒Cを忘れてしまう。そこに戻るともうそれが初めての様な気分になり、堂々巡り。何時までたっても頁が進みません。親の因果が子に報いと、頭の悪さを親の責任にして、半分はあきらめています。(それを言うと自分の娘がそう言うのではと内心恐れているのですが。)しかし、こういうことをしていると、時間が幾らあっても足りない。ゴルフだ何だという暇も無い。しかも金は殆ど掛からない。少しは良い事もあるんです。但し、体を動かす時が無い為、健康には悪いかも。

剣道7段練士であった父が、剣道以外は殆ど書斎で専門書を読んでいたのを思い出します。蛙の子は蛙なのでしょうか。
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