「日本を脅かす!原発の深い闇」

2011/08/23(火)渡部英宣

上記題名の雑誌、「別冊宝島」が8月14日、発売された。
即、購入し読破したが、その内容は凄ごい。
原発の問題点のオンパレード。
良くここまで纏めたと感心する。

多くは、今迄色々と言われてきた事柄ではあるが、それらの裏ネタを克明に調査し、記述している。日本の原子力行政が過去どの様にして延びて来たか、その業界の裏話から、構造迄を調べ上げ、原発は国ぐるみの詐欺であると断じている。

明治以来、特に戦後の傾斜生産方式の導入以降、電力行政に於ける、政府と電力会社との癒着の構図が政財界、大学(各種学会、委員会、専門部会等、政府・行政の下部組織を含め)、マスコミ等々を巻き込み壮大なスケールで出来上がっており、御用学者だけでなく、検察幹部さえ取り込んで上から下迄、身動きが出来ない位に雁字搦めの癒着の構造が出来上がっている。
あまりにも多くの問題点が一挙に記載されている為、その其々が重大であるのにもかかわらず、一つ一つの問題点の重大さが薄められて感じてしまう位、様々な多くの問題が列挙されている。
過去、日本の政財界を揺るがした、ロッキード事件や様々な疑獄事件等とは比較出来ない位の大きな癒着の構造に、唖然とするだけでなく、摘発や改善の難しさを感じ、無力感を覚える位である。

御用学者等が受け取っている金額等、掲載されているデータは明確になっているものだけであるが、それでも凄まじく広範囲であり、各種の情報から、その陰に数十倍の不明瞭な数値があるであろうと推測され、多くの金が動いていることが強く感じられる。

津波の大きさを想定外と言っているが、想定されていたにも関わらず、その想定を意図的に低くした等、各種委員会の安全基準のでたらめさが、これら様々な業界の癒着の構造から出来上がったものであることが強く示唆される。

皆様もこの本を手に取り、ご一読をお勧めしたい。