製品の品質 |
1) 品質とは何か |
2) 品質はばらつくもの |
3) サービスの品質 |
4) 品質管理 |
5) 品質保証 |
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1) 品質とは何か
物を買おうとすると、中国を始めとする東南アジアが原産国である場合が非常に多くなって来ている。家庭の隅々まで、中国製品が入りこんで来ており、中国製品無しの生活が事実上難しくなって来ている。一方、中国製品の安全性や品質不良が大きな問題となっており、安心、安全の観点から、中国製品使用の見直しがアメリカを始めとした幾つかの国で大きな動きとなっており、China
Free等の言葉も生まれて来ている。そして、「品質じゃやはり日本製品だ」という日本製への回帰現象も出てきている。
しかし、世界的に有名な日本製品の品質の良さ、世界的躍進は、実は戦後日本の一時期の「安かろう悪かろう製品」への深い反省と、デミング博士等の指導によるQC活動の結果であり、当時の日本製品は現在の中国製品と同じ様な品質上大きな問題を含んでいた。
このQC活動はTQC, TQMへと変わりながらし、対象とする中身が、個々の製品の品質から、製品を生み出す工場やそのシステム、その会社の経営の品質へと視点が大きく変わりながら拡大成長してきた。そしてその目指す品質はと言うと、生産者の社内規格やJIS,JAS等の行政の規定する規格から、それを購入する消費者の持つ受け入れ規格へとどんどん変わって来ており、現在では消費者の物の良さの判断基準が重要となってきている。
つまり、消費者はモノの品質の良さと価格を天秤にかけながら、常に最良の選択をするものであり、ただ単に安ければ良いと言う動きではもはやない。プロダクトアウトから、マーケットインへと品質の基準が変わってきており、安さを売り物にする中国でさえ、品質の良いしかし価格は2倍〜3倍もする日本製品への回帰現象が出てきている。
つまり、物の品質とは規格により決められたものではなく、最終消費者の受け入れ基準が最終的な判断の基準となる。そしてその基本には、製品仕様に対する正確な表示、透明性が求められており、間違ったことをしていれば、いずればそれが表ざたになり、企業としては立ち行かなくなる。そして消費者としても、個々の製品の品質から、企業の品質へのこだわりである、ブランドイメージを益々重要にしつつある。 |
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